ornithkendorist's blog

剣道上達日誌ーブランク20年中年剣士の奮闘譚ー

剣道上達日誌121212(37)

実のところ、このブログを立ち上げるまでの約6年半(2006年7月23日から+その前は手書き日記で)、ほぼクローズで剣道稽古日誌をつけていました。オープンにした理由はFBで剣道ネタを解禁したところ、このタイトルになっている日記に思いのほか良い反応をいただいたことにあります。そこから始まったということで、時系列に沿いませんが、その日の分はFBからここに移設しました。

オープン化して約二ヶ月です。光栄なことに剣道のセンセのブログにリンクしていただき激励までもらったりして嬉しく、WingのMM先生にも注目していただき励みになっています。読まれていることを意識しすぎると、格好つけたり、見栄をはったりして日記の意味がなくなるので気をつけます。

以下は貼付けーーーーーー 

先日の大阪府の高校学区別の稽古会。今年(たったの通算37回目)ここまでで一番収穫があった稽古になったと思い、また楽しく、嬉しい思いから記述することにしました(稽古日誌はつけていますが)。M先生との稽古についてです。

M先生は私よりも1歳だけ年上の七段教士の剣士です。刃筋正しく真正面に切り込んで行くその姿は私の目標とする剣風、力強く美しい。その先生に久々に稽古をする機会をいただきました。 私はといえば、長ブランクで四段に過ぎません。きちっと修行を積んできた剣士に、焦った中年剣士が挑む構図です。これまでも同じ道場で稽古する機会は何度もあったのですが、M先生は私のごとき焦燥中年剣士と稽古をするために道場に足を運ばれているのではありません。遠慮がありました。今回は広い体育館で稽古待ちの人も少なかったことから、稽古をお願いしたわけです。

先を心がけ懸かりました。波長が合う打ち合い(M先生が私に合わせてくださった)は、心がすく思いになりました。ありがとうございました。正直楽しかったのです。お相手は長い間剣道と向かい合ってこられ、少年少女も指導される方です。低段位の懸かる私の側は本当に疲れるのです。中年焦燥剣士は、息が上がるのが早いともいえます(この前の時点で既に7段の先生3人に稽古をつけていただいていたこともありますが)。M先生との稽古の三分の二が過ぎた頃からそれまでの若い?剣道ができない状態になりました。そこで一本に集中せざるをえなくなり、攻めを効かせることを意識して稽古を続けました。稽古終了後のご挨拶にて、M先生『(ポソっと)楽しかった』。そして言葉を続け『大分落ち着いてきたな』、『稽古の最後の方は意識したか?』。私『えっ?、疲労でそうせざるをえなかったんです』。M先生『後半の方が良かったよ』と。前半の打って打ち返すようなリズムの剣道ではないのである(こらも楽しいのだが)。M先生『後半の様子で右足から攻め入る時にバリエーションをもつこと』。アドバイスをいただました。それにしても引き出してくださるM先生。子供たちが強くなることにも首肯できる訳です。

M先生と私の稽古を離れて見ていてくださったTK大OBで体育教員OBでもあるI先生が、いみじくも、M先生の講評と同じポイント、タイミングを指摘してくださいました。I先生は私が剣道を再開して間もない頃、大阪の修道館にてご指導をいただいた先生です。以来、ことあるごとにご指導をいただいています。I先生『Mさんとの稽古を見ていたよ。Mさんに劣らないとても良い稽古をしていたよ。Mさんにあって、あなたには決定的に足りないことがある』。私『んー』。 I先生 『それは右足から入る攻め。 でも右足加重にはならないように』続けて『でも、後半で良くなった。あの感覚を忘れずにやっていけばもっと良くなるよ』。私『わかりました。ありがとうございました』。

それにOT大OBのH先生も右足の意識を指摘してくださいました。

いやはや、お会い手のM先生と、その稽古を見ていてくださったI先生のご指摘内容が、ほぼ完全にかぶっていたということに驚いたのであります。さらにH先生も。これは主観が客観的に裏付けられた格好で、これは間違いない。実地と言葉が結びつくことは、中年剣士がロジカルに剣道を捉える場合にはとても大切だと思う。

自分が使える技は、小学校から中学校にかけて体に叩き込んだもの位なもので、当然そんなものは錆び付いている。さびが落ちたからとて、修行を続けた人には通用するもんではない。じっくりしっかり焦らず、竹刀を振ろうかなと思わせられたいい日だったのである。